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TASINAMUHITO

TASINAMUHITO Vol.2

和の心を知る市井の人は
日々に息づく伝統と、美しい土地に心を配り
暮らしの道具をたしなみます。

KYOHEI YANASHITA

Proofreader,
Bookshop & Bookshelf shop Pres.

PROFILE

柳下恭平さん

校閲者、編集者、「鴎来堂」「かもめブックス」「ハミングバード・ブックシェルフ」代表

編集と校閲を経て、28歳の時に校正・校閲を専門とする会社、株式会社鴎来堂を立ち上げる。2014年に神楽坂に書店「かもめブックス」を開店し、2018年末には日本橋高島屋S.C.新館にて本棚専門店「ハミングバード・ブックシェルフ」をスタート。いつも新たな切り口で、ブックファンを増やし続けている人。

HIS WORD

―校閲の面白さは、どんなところでしょう?

校閲は、文章の間違えを見つけるシンプルな仕事です。とはいえ、その単純そうな作業のためにいくつもの視点が必要です。一口に“間違え”と言っても、誤字脱字に限らず表記や意味の誤用、文法の誤りから事実関係の確認までいくつものレイヤーがあります。その一つでも見落としてはならないから、メタ的に頭を使うことになる。だから奥深いんですよね。

言うなれば“虫の目”と“鳥の目”を行き来しながら、縮尺を変えて読む作業です。これは訓練によって習得できる技術で、その集中を保ち続けるとランナーズハイのような状態になることもありますよ。手足がじんわりと温まり、目が冴えて寝られないような感じかな。

―では、編集のお仕事については?

編集者は雑誌か文芸かによって全く違う働きをします。雑誌の編集は、編集長と編集部員に因数分解ができ、そして各々がテーマを作っていきますよね。作る側面が強いかもしれない。

一方で文芸編集は読む人です。文章には書く力と読む力とがあって、文芸編集の腕は特に読む力にかかっています。作家さんが書きたかったであろうことを、ご本人の思いの向こう側まで感じとりながら読めたら理想的ですよね。僕の持ち場は基本的にこちらがわですね。作家さんが書いた文章を、いつだって「読みたい」と思っていますから。

―さらに幅を広げて、書店から本棚専門店まで始められたのはなぜでしょう?

長らく感じていたのは、出版される本が膨大で良い本を探し出せないこと。時間は限られている中、少しでもいい本と出会ってもらいたい思いでセレクトをしています。ここでは、読む基礎体力があまりなくても楽しめるライトな本もバランスを考えて置いています。本への間口は広く持ちたい。自分の店に置いたものはすべて把握しているけれど、どれも面白いですよ。大型書店ではないからできることですね。

本棚専門店は「本棚があれば、みんな本を買うのでは?」という逆説から始めました。本好きな人にとってはもちろん重宝するだろうし、そうでない人も、“本を置く場所”があったら本が欲しくなるんじゃないかな? インテリアになる美しい装丁も多いですしね。すぐに読まなくてもいいと思うんです。いつか読みたい本が家を彩ってくれたら嬉しいですし、もしも、いつか読むことができたらもっと素敵ですよね。

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